【包装の放送室 #01】グレーの段ボールを作る

グレーの段ボール、それがグレーダンです。
2014年、社内外でメンバーを揃えた「ダンボール研究所」の1つ目の活動として、グレーダンが誕生しました。
現在は受注生産で製造し、知る人ぞ知るグレーダンについてご紹介します。

1.グレーダンは何からできているの?

グレーダンに使用しているのは「地券紙」という紙。
薄表紙の芯紙、表紙の背紙や本の背固め材料として使われている紙です。
元々は明治時代に土地の所有を明らかにするための証明書のことを「地券」と呼び、その地券に使われたことが名前の由来になっているようです。

地券紙を抄造しているのは王子マテリア名寄工場。
旭川からさらに北へ120km、月に一度だけ地券紙が造られています。
名寄工場では、地券紙以外にも中芯やライナーなどの段ボール原紙の他に、防錆紙や石膏ボード原紙などの特殊な板紙を製造しています。

地券紙は3層抄きで、表と裏層は新聞古紙、中層に雑誌古紙を使用しています。
染料を使わないので新聞古紙の自然な風合いがそのまま地券紙の色味になっています。

2.グレーダンの特徴は?

なんといってもコンクリートのような外観と地券紙の持つ柔らかい風合いが特徴です。
実際に見ていただくのがいちばんですが、段ボールとしての強度は保ちつつ
※クラフト段ボールとは全く印象が違います。とても淡いグレーなのでフレキソのインクとも馴染みが良いことも特徴です。

ただ、もともと印刷を想定していない紙なので、表面の平滑性はラフでベタ面にこすれが出やすい印象です。
それから、やはり新聞古紙なので紫外線による黄変が少し目立ちます。
古い新聞紙が黄色く変色しているのを見たことがありませんか?あれと同じことがグレーダンでも同様に起こります。
※垂直強度はK170/120/K170と同等。平面強度はピークがでず測定不可。接着力は問題なし。

3.私も使いたいという人に

グレーダンは、受注生産です。グレーダンを使ってみたい、
サンプルが欲しいという方いらっしゃいましたらご連絡をお待ちしています。
ロットと価格の目安ですが、2000ケース~@300。
※あくまで目安です。シートの構成、設計、デザイン、納品場所等によって変動します。

Oji Industrial Materials Management Co., Ltd.